意外と目が向かない方が多いのが、この「グラインダーのメンテナンス」です。
メンテナンスの第一は、清掃です。
グラインダーは、その多くのパーツがコーヒーに直接触れます。
前に挽いた粉の残りが付着していると、その油分が酸化し、豆の風味を損ねてしまいます。グラインダーの清掃は、ブレードのメッシュ調整と同じぐらい、意識を向けたいものです。
このように、ある程度のパーツをバラして分解清掃することが可能です。定期的に清掃を行うようにしましょう。
必要な道具は、レンチとドライバー、布巾やブラシなどの清掃用具。
専門業者は、こういった専用ブラシを販売していたりもします。
専用に小型の掃除機があると、清掃効率が飛躍的に上がります。
それから、外したネジなどの細かいパーツを入れておくための小皿なども用意しておきましょう。ネジ一本なくなっただけで一大事です。
機材への理解は、素材への理解と同じく重要です。分解方法を知らないなら、メーカーの人に聞けば教えてくれるので、覚えるようにしましょう。
※メンテナンス作業は必ず電源プラグを抜いてから行いましょう。万が一、ブレードを触っている時に誤って電源が入ってしまったら大惨事です。シャレにならない大事故になりますので、必ず電源プラグを抜くことを忘れずに!
ホッパーを外したあと、メッシュダイヤルを外します。ホッパーを外す時は豆をぶちまけないように注意。
上部ブレードホルダーが露出します。ダイヤル固定ピンを抜きます。無くさないようにしましょう。
上部ブレードホルダーを外します。大きなネジになっているので、回して外します。
上部ブレードホルダーが外れました。
上部ブレードホルダーから…
上部ブレードを取り外します。
ブレードに目詰まりがあれば、ブラシをつかって汚れを取り除きましょう。豆には油脂が含まれますので、どうしてもパーツへの付着が起きやすいです。
目詰まりがあると、ブレードが豆をなめたように回転してしまうため、挽き上がりに粉のクランプ(塊)が混じることが多くなります。クランプは不完全抽出の原因になりますので、ブレード清掃において、この目詰まりの取り除きは重要なポイントです。
続いて、下部ブレードのネジをはずし、取り外します。
下部ブレードが外れました。上部ブレードと同様に清掃を行います。
ドサーチャンバーの中は、センターのネジを外せば、順にパーツが外れていきます。
ブレードケースの中と、ドサーチャンバーの中を綺麗に清掃します。
ブレードケースの側面に切ってあるネジ溝は、綺麗に掃除しないと上部ブレードホルダーが入らず、ネジを潰してしまう可能性があります。
粉ひとつ無いようにピカピカに掃除しましょう。基本は乾いた布での拭き上げや、ブラシを使っての粉落としで、水気は厳禁です。
パソコンやカメラの掃除でお馴染みの、埃を吹き飛ばす「ブロアー」は、結構使えます。
清掃が終わったら落ち着いて元通りに組立てを行い、再度カリブレーションを行い、メッシュを調整します。
機種によりもちろん色々と差はありますが、基本的にはホッパー、ブレード、粉が出てくる所(ドサー)の3か所が主な清掃箇所です。
ブレードが劣化してきたら交換することも必要です。この辺りは、それぞれの取説を参考にしてください。