コーヒーの種類

コーヒーの二大品種「アラビカ種」と「ロブスタ種」の特徴。

現在の流通状況と、エスプレッソのブレンドについて。

コーヒーの種類 ~アラビカ種・ロブスタ種の特徴と違い。エスプレッソのブレンド。~

 

焙煎について

コーヒー豆の焙煎について。エスプレッソに向く焙煎は?

焙煎について ~エスプレッソに適した焙煎(ロースト)と、その飲み頃は?~

 

コーヒーの買い方と保存方法

ラテアート教室の生徒さんから、コーヒーの買い方を聞かれることもわりとあります。

こちらはエスプレッソ用のコーヒーの買い方・選び方・保存方法です。

 

エスプレッソ用コーヒーの買い方 ~選び方と保存方法~

 

 

コーヒーカタログ

日本国内のネットショップなどで購入可能なエスプレッソ用コーヒーを集めてみました。

イリー(illy)

イタリア最北端、トリエステの老舗エスプレッソブランド、イリー(illy)。世界140ヵ国、50,000店の飲食店で、毎日600万杯が抽出されている、押しも押されぬトップブランドのひとつです。

豆の販売のみならず、エスプレッソマシンの製造やバリスタ関連商品の販売、また、コーヒー大学の開設運営など、エスプレッソ文化の発展にも力を入れています。

 

いかにも「イタリア的」なパッケージデザインは、バールインテリアとしても、とてもよく映えます。
イリーが販売する豆は、華やかな薫りのアラビカ100%・シングルブレンド(その一種類のブレンドしか作らないということ)。4大陸、9種類の豆を駆使して、酸味とコクの整った最高のブレンドを作り上げています。これを、エスプレッソ向きの軽やかな「ミディアムロースト」、深煎りすることでミルクで割ったときの相性がぴったりの「ダークロースト」、抽出量を多めにしてドリップコーヒーのようにして楽しむ「ルンゴ(ロングエスプレッソ)」、そして最近の健康志向でユーザー数が増えている「デカフェ(カフェインレス)」で提供しています。

 

販売形態は、豆、粉(挽き豆)、カフェポッド、自社製造エスプレッソマシンIperespresso(イペールエスプレッソ)専用カプセルの4形態。購入時は、販売形態とロットに注意して購入してください。豆は業務用3Kg缶と250g缶の2種類があります。

 

鮮度を大事にしたい方や、飲む頻度がそこまでではない方、とりあえずイリーを試してみたい方には、125g缶(粉のみ)もあります。

カフェポッドも、赤パッケージのミディアム、黒パッケージのダークがラインナップされています。

 

赤いパッケージのミディアムロースト(豆と粉)。

 

黒いパッケージのダークロースト(豆と粉)。

緑パッケージのデカフェ(豆と粉)です。

 

この他、ドリップコーヒー向けの「フィルター用コーヒー粉 (Filter Coffee)」、マキネッタ向けの粉「モカ」も販売しているので、エスプレッソ用を購入の際は間違えないようにしてください。正直、どれも同じようなパッケージなので要注意です。

「モカ(マキネッタ)用」という商品は多くはないので、マキネッタでコーヒーを淹れてみたいひとは、「モカ」は選択肢です。

ラバッツァ(LAVAZZA)

北イタリア・トリノに本社を構える、イタリアで一番飲まれているコーヒーメーカーがラバッツァ(ラヴァッツァ)です。そのシェアはイタリア国内44%と圧倒的。まさにイタリアを代表するブランドです。100年を超える歴史の中で積み重ねられたブレンドと焙煎の技術で、世界中で愛されています。食品メーカーであると共に、コーヒーについての調査研究やバリスタの育成、生産者の環境改善への取り組みなど、業界をリードする企業でもあります。

 

ラバッツァの特徴は、世界30カ国以上から厳選したコーヒー豆による、熱風長時間焙煎。これによって、表面だけを「焼く」のではなく、コーヒーの芯まできちんと火を通して豆本来の甘みとコクを引き出します。けして苦いだけのエスプレッソではない、味わいへの拘りが、ラバッツァが多くの消費者から愛されている所以です。傾向として、極端な深煎りをしないために酸味がしっかり感じられ、砂糖を入れることで完成する「イタリアンエスプレッソ」スタイルらしさが顕著です。

 

商品ラインナップは、家庭用の挽き豆(粉)タイプが250g。こちらはアラビカ100%です。缶入りとアルミパック入りがあり、中身は同じでアルミパックの方が少し安いです。

 

カフェポッドも販売しており、基本、銘柄はこの「グラン・クレマ」1種類なので、「とりあえずラバッツァを味わってみたい」という方には試しやすいかと思います。アラビカ・ロブスタ混合のイタリアらしいブレンドです。

 

今人気のデカフェ(カフェインレス)は250gの挽き豆(粉)のみです。妊婦さんや、一日沢山飲むためカフェインを摂り過ぎたくない方に。


そして、ラバッツァの真骨頂ともいえるホールビーンズ(豆)が3ブレンド。いずれもアラビカ・ロブスタ混合です(ブレンド比率は非公開)。

 

ラバッツァの代名詞ともいえるベストセラー「ゴールドセレクション」。
爽やかな酸味、すっきりした後味の、キレのいい飲み口です。焙煎は浅めで、苦味は抑え目です。

 

「トップクラス」は、ゴールドセレクションよりも、ボディや苦味を強調したブレンドです。
エスプレッソとしてももちろん、カプチーノやカフェラテなど、ミルクと合わせた時もしっかりとコーヒーのテイストを感じることが出来るようになっています。


「グランエスプレッソ」は、ラバッツァのブレンドで最もボディを感じます。
焙煎も他の2種より深めで、ビターテイストと共に、ラバッツァらしい芳醇なアロマはそのままに感じることができます。こちらも、カプチーノやカフェラテといった、ミルクと合わせる楽しみ方に向くバリエーションです。

 

ムセッティ(Musetti)

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ムセッティは、北イタリア・ピアチェンツァに拠を置く、伝統的なイタリアンエスプレッソを販売するメーカーです。

近年の流行である単一品種での提供よりも、幾種類もの豆をブレンドする商品作りに力を入れています。アラビカ100%のラインナップもありますが、アラビカとロブスタ双方の長所を互いに引き立て合うような立体的な味わいとバランスのラインナップこそが、ムセッティの魅力だと思います。

本来農作物なので毎年出来が異なるコーヒー豆を扱いながら、80年間変わらず同じ味を提供する確かなブレンドと焙煎の技術が世界に認められています。

ムセッティーの「エボリューション」(豆、挽き豆、カフェポッド)です。エボリューションはアラビカ100%で、華やかな香りと酸味、切れのある飲み口が特徴です。苦みは少なく、余韻が強く残ります。是非エスプレッソで楽しみたいです。

 

ムセッティの「パラディソ」(豆)です。現状、国内では豆でしか取り扱いが無いようです。

アラビカ80%、ロブスタ20%のイタリアらしいブレンド。「パラディソ」はイタリア語で「天国」という意味で、ムセッティの中で最もスタンダードな商品です。ムセッティが最初につくったブレンドで、80年前から同じ味を提供している、エスプレッソで楽しむためのバランスがとてもいい豆です。

 

ムセッティの「クレミッシモ」(豆、パウダー、カフェポッド)です。

アラビカ70%、ロブスタ30%のブレンドです。「クレミッシモ」はイタリア語で「最もクリーミーな」という意味。酸味と苦味の程良い配合によってクリーミーさが増し、エスプレッソに適した味と香り、上品な酸味と深いコクとパンチの効いた味わいが特徴です。

 

ムセッティの「ロッサ」(豆、挽き豆、カフェポッド)です。

アラビカ60%、ロブスタ40%のストロング系ブレンドで、コクを生み出すクレマが際立ち、甘いアロマと苦み、インパクトをもったキレのある味です。ミルクとの相性も良いのでカプチーノに最適なブレンドです。

 

セガフレード・ザネッティ(Segafredo Zanetti)

 

セガフレード・ザネッティは中部イタリアのボローニャに本社を構え、世界75,000 軒の飲食店で提供されています。自社でもイタリアンスタイルのカフェバール「Segafredo Zanetti」を経営しており、日本だと主に関東に出店されています。ザネッティのエスプレッソは、生豆の生産から徹底した自社管理によってその品質を保証することに力を入れています。ブラジルには世界最大級の自家農園を持ち、世界で12ヶ所の自社焙煎工場が最適な焙煎を行って出荷・輸出されます。

 

商品ラインナップはいくつかのブレンドバリエーションやカフェインレスも取り扱っています。販売形態は豆・粉・カフェポッドの他、ネスプレッソ専用ポッドも製造しています。

 

 

「インスタントエスプレッソ」なる驚きの商品も販売しており、お湯入れるだけなんですが、これがどうしてなかなか侮れなくてびっくりです(笑)。

「疲れた時に手軽に・・・」ということなら、個人的にはこれ、全然アリだと思います。個包装だから保存もききますしね。

 

 

楽天内に公式「セガフレード・オンラインショップ」も設けていて、豊富な商品が揃えています。

 

 

キンボ(KIMBO)

 

エスプレッソ発祥の地と言われる、ナポリを代表するコーヒーメーカーです。「Caffè Napoletano ~真のナポリコーヒー ~」のフレーズを掲げて、濃厚でコクの強いエスプレッソを作っています。小売市場では第二のシェアを持ち、50年以上にわたり愛されてきた伝統的なナポリスタイルのロースト・ブレンドを、最先端の技術で生産して世界中に届けています。

キンボは、イタリアらしさ、ナポリらしさを表現するために積極的にロブスタ種をブレンドに取り入れていますが、ロブスタ=粗悪で安価な低級品ではなく、プレミアムロブスタとも言える高品質なロブスタを使用しており、その特徴あるフレーバーは世界中に多くのファンを持ちます。

販売形態は、豆・粉・ネスプレッソ専用ポッドの3形態です。

主力商品である豆(1キロパッケージのみ)のブレンドは、4種類です。

 

「トップフレーバー」は、厳選したアラビカ100%の豆を浅めに焙煎し、苦味を抑えて華やかなアロマと酸味を楽しむ流行のスタイル。

 

「プレステージ」は、アラビカ70%、ロブスタ30%のイタリアらしいブレンドで、濃厚なコクと豊かなアロマがバランスよく感じられます。

 

「プレミアム」は、しっかりとローストしたアラビカ50%、ロブスタ50%による南イタリアらしいブレンド。濃厚なコクと苦味、しっかりとしたクレマで、「真のナポリコーヒー愛好家に捧げられる逸品」を謳った、メーカーの看板といえます。

 

「エキストラクリーム」は、アラビカ40%、ロブスタ60%の珍しいブレンド。酸味が少なく、苦味を効かせたストロングタイプです。ロブスタの比率が多いことによる独特の香りは、クセになるとこれじゃないと満足出来ないというほど世界中に強烈なファンを持つキンボならではの味づくりと言えます。

 

また、250gパッケージのラインナップは、豆・粉の両方が販売されていて、上記のブレンドに近いテイストのものが用意されています。

 





 


 

メハリはアラビカ53%、ロブスタ47%の構成比です。まず最初にパッサラックアを試してみたい方は、是非こちらから!

また、こちらのお店【ラグマート】では、多くのパッサラックアのラインナップを揃えていらっしゃるようです。