静物の中で、植物は「季節感を表現できる」という点で、特にラテアートに向く題材だと思う。
この一杯のように植物(花)そのものを主役にしてもいいし、メインのモチーフの背景として使っても、カップの中のメッセージ性を高めることが出来る。
「花を嫌いな人はいない」とはよく言ったもので、花を見るとだれしも心がふっと落ち着いて笑顔になれる。
忙しい毎日を過ごされるお客様にはなおのこと、このようなちょっとした一杯でリラックスした時間を過ごして頂けるなら、それはとてもうれしいこと。
花を描くときはあまり細部まで描き込みすぎず、大まかな輪郭を捉えて全体像をカップの中に収めるのが、ぱっとみてモチーフを伝えるコツ。
「ボタニカル・アート」という植物を専門に描くアートジャンルがあるので、そういった画像を検索して参考にしてみるのも勉強になる。
ついでに「花言葉」「誕生花」について知っておくと、お客様との会話の中で役立つこともある。誰が決めたかは知らないが、毎日に「誕生花」が決まっていて、その花には花言葉がある。花言葉は一つとは限らず大抵の場合は複数あって、ネガティブな言葉のイメージがある花にも、なにかしらポジティブな言葉があることが多い。「今日誕生日なんだ」というような会話を小耳にはさんだ時に、その日の誕生花をテーマに一杯描くことが出来ると、とても喜んで頂ける。誕生花自体も複数ある場合もあるので、できるだけポジティブな花言葉を持つものをモチーフに選ぶといい。
ちなみに、ひまわり(向日葵)の花言葉は、「私はあなただけを見つめる」。
(ひまわりが誕生花なのは7月6日、7月20日、8月2日、8月5日、8月31日)