fuji

富士山は、日本の風景を描くときに第一に候補が上がるモチーフ。

なんといってもその形の美しさ。四季折々に変化する周りの情景と合わせて描くことでその表情も変わる。

富士を描くことがいかにやりがいのあることかは、葛飾北斎が富嶽三十六景を描いたことでも明らかだと思う。

 

外国人観光客からも人気のモチーフで、京都と並んで、いかにも日本を象徴するモチーフなんだと感じる。

 

個人的には、「この富士山はどこから見た富士山なのか」ということを意識して描くようにしています。

太平洋側(静岡側)から見た富士だと右肩に宝永山という側火山が乗るため、左右対称にはならないから。

逆に、山梨側から見る富士山だと、左右均等に伸びるシンメトリーな稜線が魅力。

 

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富士の背景というか、周囲に何を配すかも違ってくる。山梨側だと富士五湖、それに映り込む逆さ富士を描くことができるし、静岡側なら三保の松原の海岸線や、茶畑、またはもっと大胆に、海を入れても面白い(北斎の神奈川沖浪裏が代表)。一番上のラテアートは、山梨側河口湖から見る富士山で、湖面に映り込む逆さ富士と桜をアクセントに季節感を出している。

 

IMG_3916シンプルな桜

IMG_4396 漢字で「桜」を入れて。

 

 

 

お客様の注文が、「自分の思い入れのある風景」なんだとしたら、「それはいつ・どこから見たのか」というのは、きっと大事だと思う。

 

 

 

 

 

青い色で塗ること自体は賛否両論あるけども、こういった一杯は、描いていてとても楽しい。