ちょっと前は、有名バリスタさんはコニカル刃を選択されていた方が多かったと思います。

 

 最も多い理由としては、高速回転するフラット刃が発する微粉と摩擦熱。つまり、味への影響です。

 

 しかし最近では、フラットのブレード素材やコーティングの進化、また前述の冷却機構の設置に伴い、この点が改善されてきているということでフラットを選ばれる方も増えてきたと聞きます。

 

 それを裏付ける根拠になるかどうかはわかりませんが、世界バリスタチャンピオンシップ(日本バリスタチャンピオンシップ含む)の2016公式グラインダーであるマールクーニック(ドイツ)製のEK43、マールクーニック(ドイツ)製のK30、シモネリ(イタリア)製のミトスは、全てフラット刃です。単純に挽くスピードが早いから競技がスムーズになるという理由もあるかもしれませんが、トップクラスのクオリティを持つグラインダーだからこそ選手権公式マシンに選ばれていることは疑いありません。特に大規模店舗ではフラットの方が提供も早くなるというメリットで選ばれる方もいると思います。

 

 

 小規模個人店で、そこまで提供スピード(挽くスピード)にこだわっているわけではないという場合であれば、ブレード寿命が倍も保つという、コニカルのコストパフォーマンスは大きなメリットです。ブレードの劣化は挽き上がりのメッシュの不揃いや、異常過熱からくる異臭の原因にもなります。

 

 結局は、自分が何を重視するかですが、実際に挽き比べをしてみて味がどれぐらい変化するのかを試してみることが出来れば、一番納得できるかもしれません。

 

 数は少ないでしょうけど、フラットとコニカルを両方持っているお店。またはグラインダーの販売代理店の人と仲良くなって、一度挽き比べをさせてもらえるなら、是非やってみるといいかと思います。

(店舗の方であれば、販売業者さんがデモ機を持っていれば、やらせてくれる確率は高いです。「そちらから買いますから」と言えば、業者さんもテスト使用させて頂けるでしょう)