実はこの価格帯は、結構「空洞化」している価格帯です。該当するマシンの数が、とても少ないのです。
メーカー側が、家庭用エスプレッソマシンとして消費者に手にとってもらえる値段を考えたときの上限が、おそらく5万円だったのでしょう。それを目標として、各社がパーツや機構の見直しといった企業努力を行った末に、かなりの数の家庭用エスプレッソマシンが5万円を下回りました。
その結果、この「5万~10万円」の価格帯に、すっぽりと穴が空いてしまったのです(デロンギの全自動エスプレッソマシンがいくつかラインナップしますが、ラテアートには向かないので、ここでは掲載しません)。
ここで紹介する機種は、全て海外製です。輸入関税が掛かってこの値段ということになりますので、たとえば現地で購入すれば、もしかしたら5万円に収まるかもしれません。そう考えると、若干の中途半端感は否めませんので、もしこのクラスを買うのであれば、いっそ腹をくくって10万円台のマシンに手を伸ばすべきか否か・・・悩みどころだと思います。ちなみに僕は、ちょっと無理してでも10万円オーバーマシンを買う派です(笑)。
ちなみにこのクラスぐらいからは「カフェポッド」の使用を想定しない作りになっていきますので、使用するコーヒーは挽き粉か、全自動機種による豆(ホールビーンズ)使用、となります。
【ascaso DREAM アスカソ ドリーム】
使用可能コーヒー:挽き粉
重量:7Kg
消費電力:900W
空洞化しているこの価格帯のエスプレッソマシンで、僕がお勧め出来るマシンが、この「アスカソ ドリーム」です。もともと10万円を超える機種なのですが、最近は10万を切る値段で購入できるようになりました。
アスカソは、スペインのエスプレッソマシンパーツメーカーとしてスタートし、半世紀以上も信頼の置けるパーツをリーズナブルな価格で生み出し続けて成長した企業です。アスカソが作るパーツは多くの業務用エスプレッソマシンに使用されています。
そのアスカソが家庭用に作ったマシンが、アスカソ ドリーム。100%アルミニウムのボディは堅牢さと美しさを兼ね備え、そのレトロな外観は飽きがこず、インテリアとしても十分に美しい愛らしさを備えています。何より、その圧倒的なカラーバリエーションは、あらゆるエスプレッソマシンの中で間違いなくNo.1でしょう。
エスプレッソ抽出機構もしっかりしています。ポルタフィルターは業務用と同じ真鍮製で作られており、本体側のシャワープレートも、業務用と変わらない仕上がりになっています。家庭用マシンのボイラーは容量が小さくすぐに温度低下を招きますが、アスカソはサーモブロックにより管理された湯が安定した抽出やスチームを生み出します。
スチームもパワーが強く、安定したミルクフォーミングが可能です。
メーカーの使用説明動画はこちらをご覧下さい(雰囲気は伝わるかと思います)。
購入の際の注意点ですが、アスカソ・ドリームは、過去2回、マイナーチェンジをしています。
それにより、名称が「アスカソ・ドリーム(初代)」→「アスカソ・ドリームアップ」→「アスカソ・ドリーム(新型)」へと変わりました。初代と新型の名前が同じなので、紛らわしいです。
今購入しようと思うと、さすがに初代が販売されているということはないかと思うのですが、旧型機種である「ドリームアップ」はまだ販売されています。「新型ドリーム」と「ドリームアップ」の一番の違いは、「新型ドリームはサーモブロック搭載機である」ということですので、「サーモブロックタイプ」と書かれていれば間違いないかと思います。是非こちらを購入してください。
【KRUPS クラップス XP1000】
【Waring Pro ES1500】
【Gaggia ガジア エスプレッソマシン 14101】
【Brecille BES870XL Barista】